急に暑さが引いて秋らしい気候になってきた。何か秋らしいものを見たいと思ったので、彼岸花が満開になっている仏隆寺に行ってきた。
仏隆寺は空海の弟子、堅恵(けんね)によって建てられたと言われる寺である。奈良の山奥にある寺だが由緒ある場所であり、石室は重要文化財になっている。
ここは桜と彼岸花の名所となっている。特に彼岸花は一時期野生動物の影響でほぼ全滅したらしいが、ボランティアによって少しずつ増やされているそうである。
実は日本の彼岸花は染色体の数がおかしく、種で増えることがないらしい。球根を分けて同じ個体を増やしていくので、同じ時期に同じような花がいっせいに咲くようになっているそうだ。
自分はかなり彼岸花のことがお気に入りである。
花の美しさもあるが、秋の彼岸の時期にいっせいに咲くとか、実は毒を持っているところが、名前通り生死の境の花のようで神秘的で惹かれてしまう。
その特徴のせいで、死人花とか墓花とかの別名がついてしまってるのはちょっとアレではあるが。