本格的に寒くなってきて年末が近づいてきたなと感じる。
今回は橘寺に行ってきた。
寺の名の通りタチバナの実が実っていた。みかんに似ているが酸っぱすぎて生食には向かないらしい。
この寺の近くに聖徳太子の出生地と言われる場所があり、太子を祀っている寺社のひとつとして有名である。
この像は太子の愛馬だったという黒駒の像である。神馬であり足がものすごく早く、富士山を超えたりしたそうな。
本殿の横には二面石と呼ばれる岩があった。左右に善相と悪相が彫られており、人の心の二面性を表現しているという。
たしかに右の方が穏やかな顔をしているように見えなくもない。
どうやらこの寺は焼失や倒壊がよく起こったらしく、元は回廊に囲まれた規模の大きい寺だったようだ。
寺が再建されるのは珍しくないが、前の様式を踏襲せず新しく再建されているものは初めて見たので興味深かった。
往生院と呼ばれるお堂には、現代の画家が描いた美しい天井画が隙間なく埋め尽くされていた。
ひとつひとつに季節が感じられて味わい深かった。
やはり飛鳥の寺は歴史の重みがあり、なおかつ今も盛んに運営されているところが垣間見えるのでお気に入りである。
万葉文化館なども近くにあったので今度行ってみたい。