どうも、もっりーです。
今回僕はテオ・ヤンセン展に行ってきました。
テオ・ヤンセンとはオランダの彫刻家で、風を受けてオランダの砂浜を走る生命体「ストランドビースト」を作り続けています。
原材料はプラスチックのパイプ 結束バンドなどで、今回展示されているのはすべて本人が作り、砂浜を走らせた本物です。
作品ごとに歩くように動くものや波打つように動くものなどがあったり、ペットボトルに圧力をため込む 水を感知して動きを止めるなどの特徴的な動作ができるものもあったりします。
ちなみに上の写真のストランドビーストは、セレブラム期に生み出された「アニマリス・ペルシピエーレ・プリムス」です。
はい。
テオ・ヤンセンは制作の方針が変わっていくのを「○○期」と表現し、作品のひとつひとつに生物的な名前を付けています。
しかも最初の作品からずっとです。どこまでも本当の生命のように作っていてすごい。若干の狂気すら感じます。
テオ・ヤンセンはこの作品たちを本当に生命体としてあつかっており、風を受け進むことを「風を食べる」、新しく作品が生まれることを「繁殖」、新たな機能が備わることを「進化」と呼んでいます。
また、近年はインターネットでこの作品が広まり、他の人が新たに作品を作ることで「繁殖」が行われています。
ただのチューブやプラスチックから作ったものだけれど、ひとりでに動き自己をを複製する様は本当の生物と何ら変わらないので非常の興味深かったです。
あとは本当に造形が美しい。
テオ・ヤンセンはただ効率的に歩かせるための機構を作っただけらしいですが、そこに機能美を感じずにはいられません。動く姿がどこか有機的なのも、この作品を生命体たらしめる一面のように思います。
機能美の極致の美しさを持つストランドビースト。
情報がどこまでも行き交う現代に生みだされた全く新しい生命体は、これからもその数を増やしていくのでしょう。