秋も深まって、気温も下がり日の照る時間もどんどん短くなってきた。
そんな中、今回は清水寺に行ってきた。
西国三十三所の十六で、もはや説明の必要もないくらい有名な寺である。
自分が行った日には修学旅行や遠足で制服を着た子供がたくさんいた。
三重塔は色々な寺社にあり見慣れてきたのだが、ここの塔は朱色で入口の近くに鎮座していて迫力があった。
大抵は寺の奥の方に木々に囲まれてある印象があったので、清水寺の三重塔は気に入った。
清水の舞台あたりのもみじは真っ赤で圧巻だった。
これは飛び降りたくもなる。
ちなみに、「清水の舞台から飛び降りる」というのは昔されていた願掛けのようなもので、木々が今より生い茂っていた頃なので死者は数える程しかいなかったらしい。
こちらは本堂と向かい合うようにある阿弥陀堂である。
朱塗りのお堂が紅葉を引き立てていて、個人的に秋はこちらの方が映えると感じた。
アテルイ、モレの碑辺りのもみじも綺麗に色づいていた。
この二人は古代東北地方の族長で、坂上田村麻呂と戦った人物である。田村麻呂の申し出に反して朝廷はこの二人を処刑してしまうのだが、その歴史を絶やすまいとする力がこの木々から感じられた。
歴史が紡がれ、次代へと伝わっていくという一連の流れが自分は好きだ。寺社仏閣はそれを強く感じられる。
人は山のようにいたが、死ぬまでにこの絶景を見れて本当に良かったと思う。